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SENIOR DREAM PROJECT 〜あなたの夢を応援〜やってみる。「自分の作品で個展をひらきたい」「スポットライトを浴びながらステージで演奏したい」「自分史やエッセイ、写真集など、自分の本を出したい」そんな夢を遠慮しないで、やってみる。“今さら”ではなく“今だから”実現できる夢があるはず。私たちが、あなたの夢への挑戦を応援します。
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夢追うひとびと
# 1
「何かを成し遂げるためにやっているのではなく、今、この時間を楽しむことが大切なんです」
岡崎徹夫さん(56歳)
今年の4月に青山のギャラリー・ SPACEKIDS にて、個展「テラコッタの星」を開催した岡崎徹夫さん。 24年間勤めた会社を早期退職し、53歳で創作活動を始めた岡崎さんは、活動3年で今回が早くも3度目の個展となります。今回は、「作り続けていればそれだけで幸せ」と毎日を楽しむ岡崎さんに、造形活動を始めた契機やその魅力、さらにはこれからの夢などをお伺いしました。
-- 自分のために時間を使いたい
 「子どもの頃から絵を描いたり、何かを作ることは好きでした。 サラリーマン時代に退屈な会議があると、自分の頭の中にある風景を無意識のうちに 書類の余白に落書きしてたりしてました(笑)」
 今年の4月に、3回目の作品展『テラコッタの星』を青山のギャラリー・ SPACEKIDS で開催した岡崎徹夫さんは、造形を始めた契機をそう語り始めた。 「商社に勤めて24年。自分では仕事人間だと思っていたのですが、 残りの会社生活が見え始めたとたんになんだか息苦しくなって、 早期退職制度を利用して48歳であわてて会社を辞めたんです。 『自分のために時間を使いたい!』という気持ちを抑えきれなくなったんですね」
 退職後、フリースクールのスタッフを5年間経験し、 その後に造形活動を始める。「これからの残り時間を、何かを作る、あの、 子ども時代の充実感を味わいながら過ごしたいと思ったんです。 それで、絵を描こうと思い、会議中の絵も含めこれまでの落書きを見返しました。 すると、なぜかどれも描くのは建物や街でした。これが心象風景っていうのかな?  だったらそれを立体で表現してみようと近所の陶芸教室に通い始めたんです」
 陶芸教室の先生には最初から、「うつわ」などを中心にした、いわゆる陶芸を習いたいわけではなく、 心にあるものを形にすることが目的であることをを伝え、先生も快く了解してくれた。
-- 新しい人との出会いに刺激されて
 「作りたいものが次々湧き出てきましたから、習いはじめと同時に小さな窯を購入し、 自宅でもどんどん作りました。1年が経つころ、個展を開くのに十分な数の作品ができました。 他人に見せる価値があるかどうかはともかく、『僕の頭の中にはこんな風景があるんだ』と 言いたくて個展を開くことにしました」
 思い立ったらすぐに行動を起こす性格の岡崎さんは、まずはギャラリーを探すことから始めた。 「私の住む横浜市では、市民が作品展を開催するためのギャラリー情報が比較的容易に手に入りました。 その中から、いくつかのギャラリーをリストアップし、一軒一軒自転車で見て回りました」
 会場は自分の足で探し、案内状も自分で手づくり。やはり個展の開催は思った以上に大変だったが、 フリースクール時代に知り合った若い友人たちにディスプレイや照明などを手伝ってもらい、 なんとか第1回『岡崎徹夫個展』を開催することができた。
 「『自己満足でもいいや』と思って開いた作品展でしたが、実際に開催してみると、 ふらっと見に来てくれた人との出会いも魅力的でした。たとえば個展会場の近くに事務所を持つ建築家がいらして 『この作品はアメリカのサンタフェという街の風景に似てますね』と話してくれました。 その話を聞いたら『サンタフェを見てみたい!』と思い、個展の3ヶ月後には、 サンタフェのあるニューメキシコ州に行ってしまったんです…」
 先住民族たちが作った石の家、干したレンガを積み上げて作った「アドビ」という建築…、 それらを模して造ったサンタフェの街並みは、昔から岡崎さんの頭の中にある心象風景と重なるものだった。 「手のあとがあるざっくりした形や、土を焼いただけの“素焼き”が多い自分の作品と、 原始的な温かみのあるニューメキシコの住居はたしかにどこかが共通しているように感じました」
-- 既成概念にとらわれず、自分の感性を楽しんで欲しい
 岡崎さんの個展では、来場者が参加できる面白い取り組みも行っている。
 「芸術って鑑賞するためのものではないと思っています。昔から、著名な画家の絵画を見るために行列したり、 画家のドラマ性に惹かれて美術館に行くということには疑問を感じていました。 そういう楽しみもあるのでしょうが、すべての価値基準を捨てて、思うままに何かを作ってみることは、 鑑賞とは比べ物にならない楽しさがあると思います。そこで、私の個展では“ワークショップ”の要素を取り入れていて、 来場者にもその場で簡単な作品をつくってもらうようにしています。 来場者が作った小さな建物のオブジェが集まると『こんな素敵な街になった!』 『街ってこういうふうにできていくんだ』と実感できるんです」
 何かを作り上げる楽しさは誰でも実感できるはずなんだけど、 学校や会社で既成の価値観に従って従順に、生真面目にやってきた人ほど そういう裸の自分に戻るのに苦労をするのかもしれない。いきなり粘土を渡されても、 「どうすればいいんだ?」となかなか手が動かない大人も多いそうだ。 岡崎さん自身も長い会社生活の中でいつの間にか周囲にあわせた価値観が染み付き、 自分というものが奥に引っ込んだ状態になっていたことに、 フリースクール時代にいわゆる不登校の子どもたちと接したことで気が付いたと言う。
 「私たち大人は何をするにも評価されようとか、模範的にうまくやろうとする癖があるのですね。 感じたままに、自由に表現や行動することは魅力的ですけど、難しいことです」
-- さらなる夢
 「今は造形で成功してやろうという気持ちは全くありません。 作っている時間そのものが楽しいからです。これからも“自分らしい”造形活動を楽しんでいきたいと考えています」 と語る岡崎さん。最後に「これからやりたいこと」を聞いてみた。
 「今は、こうして街を作ってもあくまでもミニチュアでしかありませんが、 こういう作品がもっと大きくて、公園の遊具とか、本物の住居のように『環境』として 味わえたらどんなにいいだろうかと思います。場所も時間もコストも桁違いに必要になりますけどね」
 “今”を楽しんでいる岡崎さんだからこそ、“これから”の夢にも目を輝かせていた。
★岡崎徹夫さんのホームページ
岡崎さんの個展情報や造形活動の詳細は下記のホームページをご参考ください!

http://www.geocities.jp/okazakit_44/
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