それでも、話をしてくれるお客さんと接し続けているうちに
「あぁ、お店を開くということで『自分はこうあるべき』と、いつの間にか身構えていたんだなぁ、
そうじゃないんだ、飾る必要はないんだ、ありのままの私でいいんだって気付いて、
肩の力を抜くことができたんです」
そうやって心の持ち方を切り替えていくと、お客様の帰り際の顔がだんだん明るくなっていくのが見えるようになり、
萩原さん自身の心も少しずつ解かれていた。
「もともと人が好きで、人と接して生きていたいと思って開いた店なので、
こんな私にでも信頼を寄せて話をしてくれるということが、逆にありがたく思えるようになったんです」
ティールームにやってくる人の様々な話を聞いていくうちに、自分自身も原点に立ち帰っていくことができた。
そして萩原さんは語る。
「本当にお客様に育てられたと思います。それまではこうあるべき論みたいなのがあって生きてきたけれど、
色んな人生を知って、10人いれば10人の目線があるということを教えられましたね。
だから今はすごく感謝しています。私を信頼して足を運んでくれるお客様にできる限り何かを返していきたいです」
萩原さんは自分で作った癒しの空間で接する人々から、思いもよらないプレゼントをもらっているようだ。
色んな思いを乗り越え、今は毎日が楽しいという。
「私は甘く考えて始めちゃって、でも現実はそんなに甘いものではなかった。
それでも、頑張れたんです。何かをやろうと思えば、エネルギーって自然と湧いてくると思うんですよ。
誰にでも、別に大きなことじゃなくても、何かしらできることは必ずあると私は信じてます」
そしてその先の夢は・・・。「65歳くらいまでこのティールームを続けて、
その先はまた何か新しいことを探そうと思ってます」第2の人生を踏み出し、ここまでやってきたという自信があるからこそ、
まだ見ぬ夢にも目を輝かせていた。
ティールーム さち
東京都北区神谷1-1-3-201
(東京メトロ・南北線「王子神谷」駅 出口3番から徒歩2分)
OPEN/ AM11:00〜PM6:00
定休日/ 日・月曜日
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