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SENIOR DREAM PROJECT 〜あなたの夢を応援〜やってみる。「自分の作品で個展をひらきたい」「スポットライトを浴びながらステージで演奏したい」「自分史やエッセイ、写真集など、自分の本を出したい」そんな夢を遠慮しないで、やってみる。“今さら”ではなく“今だから”実現できる夢があるはず。私たちが、あなたの夢への挑戦を応援します。
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夢追うひとびと
# Special Interview
「スペシャルインタビュー」

1970年代前半、「雪」「地下鉄にのって」「各駅停車」のヒットを連発し、 当時、大学生だった団塊世代の心をグッと掴んでいたフォークグループ「猫」。 75年に惜しまれつつも解散しましたが、三十年の長い沈黙を破り、2004年秋に復活。 都内を中心に、全国各地でライブ活動を行っています。

今回「夢追うひとびと 〜まだ見ぬ自分に出逢いたい〜」は、特別企画として、 「猫」の皆さんをゲストにお迎えします。 音楽に対する心意気やこれからの活動など、残間里江子との対談でお届けします。
「猫」
常富喜雄さん
常富喜雄さん

残間里江子
インタビュアー:残間里江子
-- 三十年の長いブランクを経て、「猫」再結成。
               「手作りの音楽」へのこだわり
残間: 2004年の秋に再結成され、そろそろ3年が経ちますが、振り返ってみていかがですか?
常富: 僕たちがかつて活動していた期間は、1972年の3月にデビューして75年に解散ですから三年余り、 そろそろ同じ月日が過ぎようとしています。いろんな辛いこともありましたが、お客さんも増えていますし、 僕たちの活動が今やっと、じわじわと伝わってきたと感じています。
この間は、NHKから声がかかって、BS「グループサウンズ大全集」という番組に出演しました。 僕たちが学生時代に所属していた「ザ・リガニーズ」とゴールデンカップス、ジャガーズ、 ワイルドワンズなどのグループサウンズが、NHKホールで共演したんですよ。 グループサウンズのコンサートに僕たちが出演するなんてと少し戸惑いもありましたが、 反響も大きくて、番組を見た人たちからコンサートの依頼が入ったり、 この間は札幌、沖縄、関西‥‥でライブをしたりと、全国各地から声がかかって忙しく活動しています。
残間: お客さんの反応は、いかがでしょう?
常富: お客さんも、ちょっと怖いもの見たさみたいなものがあるみたいです(笑)。
再結成した最初の頃は、正直、どうにもならなかったです。声一つ出ないし、 手も動かない、大変だったんですよ。でも、練習してライブを重ねていくうちに、 徐々に勘を取り戻していきましたね。
残間: そもそも30年間の長いブランクを経て、なぜ再結成しようと?
常富: 再結成をしたのはメンバーだった田口清の十三回忌に皆で顔を合わせたときでした。
僕は「猫」を解散した後もずっと音楽一本、様々な歌手やアーティストの音楽のプロデュースを行っていたのですが、 今のようなシステムによる音楽の作り方に嫌気がさしていたんです。
昔、僕らがやっていた音楽というのは、手作りで、時間もかかっていたし、 ゆっくり確かめながら作るものだったんです。色々な才能がぶつかり合って、 そこから思わぬものが生まれたりするのがおもしろかった。
残間: 昔の音楽には、メッセージが込められていたものね。
常富: だけど、最近の音楽づくりは変わってしまって、コンピューターが主流になった。 作り方も、そこでの人との関わり方も変わってしまったんです。昔は、お客さんもただの聞き手ではなく、 参加する音楽だったでしょう。でも、今は違いますよね。だから、 もう一度、自分たちの「手作りの音楽」をやりたいって思ったんです。
-- 自分のために、本当に好きなことをやりたい
残間: これまでの人生を振り返ってみると、私たちの世代は、好きなことをやってきたようで、 その時々の都合に合わせて欲望を抑えて流れてきた。本当に好きなことをやってこなかったのかもしれないと感じます。
内山: 確かに、そうですね。僕も「猫」を解散した後、ずっと音楽関係の仕事に携わっていましたから、 周りから見ると好きなことを仕事にして、羨ましいと思われていたかもしれない。 だけど、好きな音楽をやっているんだけど、心から楽しめなかった。 この曲にはどんな楽器が入ってるのかなとか、どんなフレーズなのかなと、 音楽の構造を紐解くことばかりに集中してしまう。 そんな自分が嫌で、音楽を全く聴かなくなってしまった時期もありました。
だけど、五十歳を過ぎたころかな、そろそろ「自分のために」何かやりたいと思って。 田口の十三回忌でメンバーと再会したのは、そんな時だったんです。 それに三十年経って、お互いにどれだけ成長したのかなという想いもありましたし、 何かを始めるには体が動かなくなってしまったからでは遅いとも思っていましたから。
再結成するなんて思ってもみなかったけれど、3人で何か新しいものを表現できたらいいな、 また自分たちの音楽を始めてみようと、一歩踏み出したんです。
内山修さん
内山修さん
石山恵三さん
石山恵三さん
-- 演奏できるということが、大きな喜び
残間: 常富さん、内山さんは1948年生まれで、私と同じ団塊の世代ですが、 石山さんは1952年生まれで一つ下の世代ですよね。何か違った想いもあったんではないですか?
石山: 僕だけは解散した後、音楽と全く関係のない、自動車関係の仕事に就きました。 その仕事は今も続けているのですが、五十歳の誕生日を迎える時に、今のままでいいのか? ちょっと違うんじゃないか?という想いがあって。そこに、ちょうど再結成の話が入ってきたんです。
正直なことを言うと、最初の頃はもう一度「猫」をやることは決めたものの、不安の方が大きかったですよ。 だけど、ライブを重ねるうちに、感覚が蘇ってきたんです。 今は、演奏できるということが、大きな喜びですね。お客さんが喜んでくれたり、 「これからも応援していきます」とメッセージをもらうと、ものすごく嬉しい。
-- これが僕たちの音楽
残間: 先日、日本橋のロイヤルパークホテルでのライブを観させていただきました。 人生の重みというか、時を経たからこそ生まれた“味わい”も加わって、心に響きますね。 会場の空気もとても温かくて。今の方がずっと楽しいでしょう。
常富: 楽しいですね〜。デビュー当時はフォークの最盛期。 拓郎のブレイクとともにどんどん売っちゃおうというのが会社の方針だったし、 「ニューミュージック」という宣伝文句をつけられたりして。
残間: 「ニューミュージック」という言葉は、音楽のジャンルの一つとして浸透しましたけれど、 初めて使われたのは「猫」の音楽を表すキャッチコピーとしてでしたね。
常富: 当時は、周囲にやらされているという感覚が強かったから、 随分と抵抗がありましたね。だけど、今は全く違っている。 自分たちが地に足をつけてやっているという感覚が強いです。
残間: 1970年代という大きな時代のうねりの中で、「時代の波」に乗じて、 成し遂げたという体験があるからこそ、なおのこと感じるんでしょうね。
今の若い人たちみたいに、最初から分かる人にだけ分かれば良いと、 自分の殻に閉じこもったままで時代や社会に揉まれることなく表現活動をしていたら、 それほどまでに強く感じなかったと思いますよ。
常富: それに昔は、3、4年で解散するのがカッコいいみたいな時代だったでしょう。 だから、僕たちも3年で解散したんです。
だけど、今回の再結成には、メンバーが減ることはあるかもしれないけど(笑)解散はない。 リミットがないから縛られることはないし、非常に開放された感じです。 やっと「音楽」をやっているという喜びがあります。


-- クリエイティブはカッコイイ
残間: 同世代として思うのは、「懐メロ歌手」としてではなく、 現在進行形で音楽をしている「猫」が戻ってきたというのが嬉しいですね。 同時期に活躍していた先輩たち、拓郎や陽水が、今なお第一線で走り続けているということも大きいのではないですか?
常富: 拓郎は当時三十歳になったら引退するって言ってたから、 まさかずっと存在し続けるとは思わなかったけど、 今も拓郎の存在は大きいですね。
残間: 私は2001年に、各界で活躍する五十代以上の文化人を119名パネリストに迎えて、 「大人から幸せになろう。」と題したトークショーを開催したんです。 そこで感じたのは、年齢を超えて輝いている人というのは、クリエイティブだな、ということでした。 もちろん、人生の折り返し地点を過ぎているのだし、 あれもこれもといたずらに何かを創るという意味ではありません。
「本当にやりたいこと」を掴むために、変化を恐れずチャレンジする勇気を持ち、 その一方で、自らの手でその他の可能性の扉を閉じる勇気も持っている人。とても潔く、カッコイイんですね。 そして、そんな人たちを見ていると、年齢を重ねるって、いいもんだなって思えたんです。

-- 団塊世代へ 自分たちは表現する世代でありたい。
残間: 今年から、私たちの世代がいよいよ定年退職を迎えています。 最近、少しずつですが、やりたいことを始めたり、夢に挑戦したりする人が増えてきました。 団塊世代を中心に高価なエレキギターが売れていると聞きますし、 大学に再入学したり、カルチャーセンターに通ったり。「蕎麦打ち男」も蔓延していますしね(笑)。
だけど、こうした同世代の動きに嬉しくなる反面、 残念なのは、趣味に没頭することで安易に自己完結してしまっているようにも感じることです。 せっかく始めたのなら、もう一歩踏み出して、世の中で勝負してほしい。 私が昨年、シニアの夢の実現をサポートする「シニア・ドリーム・プロジェクト」を立ち上げたのも、 そんな気持ちからです。
だから、「猫」がもう一度、世に出てきたと聞いたときは、とても嬉しく思いました。
「猫」の存在がきっかけとなって、団塊世代に「世の中にアクションを起こす瞬発力」を 与えてくれればいいなと思っています。
常富: 僕たちの青春には、ビートルズ、ボブ・ディランなど、 美しいメロディーと強い言葉をもった素晴らしい歌がたくさんありましたし、 今のように歌を消費するのではなく、歌と親しみ、歌ともに生きてきました。
僕たちは、そんな大切な歌を伝え残していきたいし、歌うことを通して 「自分たちは表現する世代でありたい」と同世代にメッセージを発信していきたいと思っています。
残間: 新しい曲も書いていますか?
常富: 書いてますよ。現在進行形の恋の歌は、書けないけど(笑)。
残間: 私たちの、この年の恋の歌があってもいいじゃない。ぜひそんな曲もお願いしますね。 皆さんが、団塊の世代のシンボリックな存在になってくれるといいなと思っています。
これからも是非、頑張ってください。今日はどうもありがとうございました。

【猫 プロフィール】
1971年、カレッジフォークグループ「ザ・リガニーズ」のメンバーであった 内山修、常富喜雄と「ジ・アマリーズ」のボーカリストであった田口清により 結成。1972年「人生なんてそんなものさ」でデビュー。石山恵三の加入後、 「雪」がスマッシュヒットとなる。ニューミュージック全盛の中、「地下鉄に のって」「各駅停車」「僕のエピローグ」等、オリジナリティー豊かな作品と 4枚のアルバムを残す。75年解散。解散後、田口清は残念ながら急逝したが メンバーたちはその意志を汲むように2004年秋に復活。現在、都内を中心に 全国各地でライブ活動を行っている。
猫の活動情報の詳細は下記ホームページまで。
猫が眼を覚ました by 常冨喜雄

【今後のライブ情報】
4/21(土) 猫 & ザ・リガニーズ Back in Town(新宿・曙橋)
5/20(日) 猫 & 四角佳子 ロイヤルパークホテル(日本橋)
6/ 7(木) 猫 & 四角佳子 メロメロポッチ(金沢)
6/ 8(金) 猫 & 四角佳子 カナルパークホテル(富山)
6/ 9(土) 猫 & 四角佳子 Live&Cafe Ommori(神戸)
6/ 10(日) 猫 & 四角佳子 ピポポタマス(大阪)


最新アルバム

「猫5」
「猫5」
NO BRAND!! 3,000円

「雪」「地下鉄にのって」「各駅停車」などの代表曲に、 伊勢正三、及川恒平とのコラボレーションや書き下ろし 6曲を含む、全14曲。
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